正社員というのは法律上の定義ではないが、国会や専門家の議論などでは、直接雇用、無期雇用、フルタイム労働の3条件を満たした社員が正社員という前提で話されている。
世間的には、無期雇用の側面に光を当てて話されていることが多いと思う。
派遣社員について考えるときは、本人が望んでいるのか望んでいないのかを分けて考えたほうがいいと思う。
本人が望んでいるなら、会社が正社員になってほしいと思っていようがどうしようもない。
本人が望んでいない場合にも、本人がどうしてもこの業界で働きたいなど仕事に対して特定の思い込みがあるために正社員の口がない場合がある。この場合も、本人が正社員になるという思いより他の思いのほうが強いのだから、どうしようもない。
また、本人が望んでいない場合にも、何の努力もしたくないのに正社員になりたいというようなパターンもある。それは経営者側からすると大変困る。そんなことを許しては他の正社員のモチベーションが大きく下がりかねない。まるで社会主義だ。
こうして分けていくことで、望みもせず、努力をしていないわけでもないのに、悪循環にとらわれて派遣社員のままでいる人間たちが浮かびあがってくる。この人たちこそ支援の対象だと思う。
しかしこうした分け方は客観的には難しいために一括りに話がされている。そのため、議論がかみ合ってないと感じることが多い。